みなさん、こんにちは。きくたまchのたまごです。
緊急事態宣言が延長か?!という状況ですが、みなさまお変わりありませんか?音楽をするにも何をするにも、健康第一です。気をつけて生活したいものですね。
さて、今日の動画は、ヒンケのNo.8です。
ずっと抜けていたものだったので、録らないと〜と思っていたところ、嬉しい嬉しいリクエストをいただきましたので録音しました。
ヒンケは同じフレーズでもアーティキュレーションが異なることがたくさんあります。正直なところ音楽的に考えると少し「?」なところもありますが、エチュードと考えると、あえて変えることで難しい要素を増やしているのではないか、とも思います。
アンブシュアの秘密とは?
さて、オーボエを吹く方は一度くらい悩んだことがあるのではないでしょうか?アンブシュアのお話です。
アンブシュアについてはいろんな意見がありますが、今回の記事では今の私が思うアンブシュアの決定版をお話ししたいと思います。
結論、「アンブシュアは一番自然なものがベスト」だということです。
では、自然とはどんなアンブシュアなのか具体的に考えてみたいと思います。
「自然」とは何か
例えば前歯が大きい方は、上唇を巻き込もうと思っても難しいと思います。そこで無理矢理巻き込もうとすると、楽器の角度がおかしくなってしまったり、下顎が前に出てしまったりします。
ではそういう方はオーボエを吹くことは難しいのでしょうか?いえ、全くそんなことはありません。
その人それぞれにあったアンブシュアで吹けば良いのです。プロのオーボエ奏者を見ていても、いろんなアンブシュアの方がいらっしゃいますが、みなさんうまくコントロールして吹いていらっしゃいます。すなわち、アンブシュアは基本ルールを守りさえすれば応用が効くはず、ということが言えます。
では、基本ルールとはなんでしょうか?
アンブシュアの基本ルール
アンブシュアの基本ルールは3つあります。
ひとつめが「唇を巻く」ということ。
ふたつめが「噛まない」ということ。
みっつめが「リードを置く場所を考える」ということです。
唇を巻く
唇を巻き込むのは人のアンブシュアを観察してもおわかりいただけるかと思います。ただ、この巻き込み方で注意したいのは、下唇をしっかり巻き込み、上唇はそこまで気にしなくても良い、ということです。
また、下唇の巻き込みが浅く、唇の赤い部分が見えていると唇の巻き込みが足りず、息の圧に簡単に負けてしまうので、すぐに口がバテて唇が外に出てしまいます。
下唇をしっかりと巻き込む、ということを意識してください。
噛まない
リードは横に薄いので噛んでしまいがちですが、リードを噛むことでリードの開きがなくなり息が入らなくなってしまいます。そうすると余計に口がバテるのと同時に、歯形が口の内部についてしまい、リードをくわえるのも辛い…という状況になってしまいます。
リードは横からの力で支えるようにしましょう。よく言われるのは「お」の口です。しかし、「お」の口にするとせっかく巻いていた唇が外に出てしまいませんか?それでは意味がありませんよね。
そこで考え方を変えてみましょう。あなたは今唇を巻いた状態ですが、リードではなくストローをくわえて何かを勢いよく吸い込もうとしています。もっと思いきり吸い込んでみましょう。そうすると唇が中心に寄ってきませんか?しかも唇をしっかりと巻き込んだ状態で。
吸う時のアンブシュアが一番イメージに近いと思います。そうやって口を中心に寄せる感覚を養いましょう。
リードを置く場所を考える
アンブシュアの形ができましたね。最後に考えないといけないのはリードを置く場所です。正しいアンブシュアでも置く位置が間違っていたら、全然意味がありません。
リードを置く場所を考えるには、リードをくわえた時にリードの先端がどこにあるか、が重要になります。
リードの先端が口の中で宙ぶらりんになっていると、リードの隙間に息がスムーズに入らず、リードがうまく振動してくれません。そうすると爆発音になってしまったり、音が鳴らなくなってしまいます。
逆にリードの先端が唇に埋まってしまうと、そもそもリードに息が入らず音が鳴ってくれません。音が鳴っても抵抗感が強すぎて、吹き続けられないということになります。
スムーズにリードが反応してくれる位置を探しましょう。深すぎず浅すぎず(これが一番難しい)。
判断する基準としては、ハーフホールのDから真ん中のCに降りる時になんのストレスもなく降りてこられるところがいいでしょう。Cに降りるのにストレスがあったり、Cが「ペー」と鳴ってしまうのであれば、深すぎかもしれません。
以上がアンブシュアの基本ルールです。
すなわち、この3つを守ればあとはそこまで気にしなくていい、ということになります。
アンブシュアにおいて気にしなくてもいい点
具体的には何があるでしょうか?
・上唇の位置
・側から見てどのくらいケーンが見えるか
・顎を引くか(顎にシワがいかないように、など)
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などなど、個人の歯並び、顎の大きさ、唇の厚さによってアンブシュアの完成形は異なってくるのです。
まとめ
アンブシュアは人それぞれ。こだわるべきところですが、こだわりすぎると訳がわからなくなってしまうので要注意です。
多くのオーボエ吹きが違うアンブシュアで、うまくコントロールしてオーボエを吹いているというのは事実です。ということは、誰もがうまく吹けるはずなのです!
オーボエを吹く上では悩みポイントになりやすい(私の場合だけ?)アンブシュアなのですが、考えれば考えるほど訳がわからなくなってしまいます。
オーボエを吹くということ自体が自然なことではありませんが、できるだけ自然で、無理のない形を意識することが大事です。ですが、力を抜きすぎるとリードが全く反応しませんので、リードを支える力だけは抜かないように注意してくださいね!
では!
きくたまch
たまご
コメント
はじめまして!
夜に駆けるを演奏されていた動画で初めてきくたまさんのことを知りました。
私は現在中3で、部活でオーボエを吹いています。
3年目ということもあり吹くことに慣れてきて、しっかり自分の音色と向き合ってみたときに、「なんか音色きつくない?」と感じるようになりました。
YouTubeなどでいろんな方のオーボエの音色を聞いていたのですが、優しくて包み込まれるような音色なのに、私のは刺々しい感じなんです。
友達にも「きついし、音でかいね。」と言われてしまい、悩んでいます。
ネットでいい方法がないか調べてもあまり出てこず、アンブシュアを少し変えてみたり、息の入れ方を少し変えてみたりしたのですが、音量が小さくなるだけで変わりませんでした。
やっぱりリードを変えたほうがいいんでしょうか。
楽器は悪くないし、基礎もできています。
楽器はマリゴで、フルオートタイプです。
今使っているリードはJDRのラベンダーを自分で少し削って使っています。
良ければ教えて下さい。
コメントいただきありがとうございます!
また、YouTubeで動画も見ていただいているとのこと、とても嬉しいです。ありがとうございます!
なかなかネットで情報がないですよね。過去に私自身も奏法やアンブシュアについて何度もググりましたが解決になかなか至らずでした。
そんな中で何か役に立てば…と、このブログも始めましたので、ぜひ参考になりましたら幸いです。
画面上でお伝えできることに限りはありますが、今思い当たることをお伝えしたいと思います。
音色に関して一番影響するのはリードであることは間違いないと思います。
しかし、JDRのラベンダーというリードが具体的にどんなリードなのか私が把握できていないので、そのリードに対してはアドバイスができないことをお許しください。
あと、リード以外で考えられるのは、アンブシュアです。
私はアンブシュアというか、具体的にはくわえる位置が重要ではないかと考えています。
リードを深くくわえればくわえるほど、音色はきつく(おっしゃる通り刺々しく)、また音量も増します(正確には音量のコントロールができなくなります)。
まずは、アンブシュアもリードも変えず、くわえる位置を変えて実験してみてください。
浅ければ浅いほど息は入りにくくなりますが、コントロールしやすくなります。そして音色も落ち着いてくれるはずです。もちろん浅すぎはダメですが…
ご自身のベストポジションを探してほしいと思います。
また、息のスピードが遅いと「ビャー」と開いたような音になってしまいます。
息の量ではなく、息のスピードを意識してみてください。
今までの練習で培われたものがあると思いますので、最初は違和感があったり吹きにくいと感じるかもしれませんが、ぜひ良い発見があることを祈っております!
また、ご質問等ありましたら、ぜひコメントください!