こんにちは、きくたまchのたまごです。
今日の動画は、きくらげさんの動画です。
今日紹介するイングリッシュ・ホルンも使った多重録音です!
オーボエの仲間
今日はオーボエの仲間、同族楽器について解説します。
オーボエの仲間には、下記が挙げられます。
●イングリッシュ・ホルン(コールアングレ)
●オーボエ・ダモーレ
●バス・オーボエ(バリトン・オーボエ)
●ヘッケルフォーン
●ミュゼット
●ルポフォン
では、それぞれ詳しくみていきましょう!
イングリッシュ・ホルン(コールアングレ)
オーボエの仲間の中で、一番使われることが多いのがイングリッシュ・ホルン(別名コールアングレ)です。
イングリッシュ・ホルンはF管(記譜のドを吹くとF=ファの音が鳴る)の楽器で、オーボエよりも完全5度低い音が鳴ります。
リードはオーボエよりも大きいですが、コルクの部分がありません。
その代わり、リードと楽器の間にボーカル(銀の管)があります。
音色
ベルの形がオーボエに比べてより丸くなっているため、とても柔らかい音色がします。
よく牧歌的と表現されますが、懐かしさが感じられる素朴な音色です。
活躍する曲
イングリッシュ・ホルンはオーケストラで大活躍します。
●ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」より第2楽章
●ベルリオーズ:ローマの謝肉祭
●レスピーギ:ローマの松 より「アッピア街道の松」
●ラヴェル:ピアノ協奏曲 第2楽章
●ファリャ:バレエ音楽「三角帽子」
…など
イングリッシュ・ホルンはソロで使われることがとても多く、多くの曲で活躍します。
オーケストラでは専属のイングリッシュ・ホルン奏者がいる場合もありますが、オーボエの2番奏者が持ち替えて演奏することもよくあります。
オーボエ・ダモーレ
オーボエ・ダモーレはオーボエよりも短3度低いA管の楽器です。
形はイングリッシュ・ホルンと似ていて、ボーカルがあり、ベルも丸くなっています。
リードは作りはイングリッシュ・ホルンと同じ感じですが、ケーンの大きさはオーボエの方が近いです。
音色
ベルの形も影響して、やはりイングリッシュ・ホルンのテイストと似ています。
柔らかさがありますが、少し明るさも感じられます。
活躍する曲
オーボエ・ダモーレはオーケストラではあまり使用されません。
ですが、バロック時代はよく使われていました。
●ラヴェル:ボレロ
●リヒャルト・シュトラウス:家庭交響曲
●ドビュッシー:管弦楽のための映像
…など
バス・オーボエ(バリトン・オーボエ)
バス・オーボエはオーボエのおよそ倍の長さがあり、オーボエのオクターブ下の音が鳴ります。
あまりに長いため、ボーカルはS字のように大きく曲がっています。
音色
形状は大きいイングリッシュ・ホルンなので、より低音域に充実した響きが感じられますが、高音域はバランスが悪く苦手とします。
活躍する曲
バス・オーボエが活躍する曲は、ホルスト「惑星」くらいしかありません。
ヘッケルフォーン
ヘッケルフォーンは、作曲家ワーグナーの依頼でヘッケル社(ファゴットで有名)のヴィルヘルム・ヘッケル氏によって製作されました。
バス・オーボエと同じ音域を担当しており、今ではバス・オーボエの代わりとして使われることもありますが、こちらも活躍する場面は少ないです。
オーボエというよりもファゴットと近く、管体も楓で作られているので赤茶色をしています。
バス・オーボエのリードはオーボエの大きいものでしたが、ヘッケルフォーンのリードはファゴットのものと似ています。
音色
面白い動画を発見しました。
世にも珍しいヘッケルフォーンの三重奏です。
こちらの動画では、ドイツ語ですがヘッケルフォーンについて詳しく解説しています。
活躍する曲
ヘッケルフォーンが活躍する(使用される)曲は、
●リヒャルト・シュトラウス:楽劇「サロメ」
●リヒャルト・シュトラウス:歌劇「エレクトラ」
●リヒャルト・シュトラウス:アルプス交響曲
…など
リヒャルト・シュトラウスばっかりですね。
リヒャルト・シュトラウスはヘッケルフォーンを高く評価し、初めてヘッケルフォーンを起用した人物でもあります(サロメで初めて使われた)。
ミュゼット
ミュゼットはほとんど見かけることがありません。
オーボエをそのまま小さくした形状をしており、オーボエよりも短3度高いE♭管の楽器です。
もちろん曲で使われることもなく、コレクターの方が持っているくらいでしょうか…
ルポフォン
そして注目すべきはこちらのルポフォン。
ドイツのヴォルフ社が2009年に開発した新種のオーボエで、ベルは上を向き、とても厚みと深みのある音色が特徴です。
バス・オーボエやヘッケルフォーンと同じ音域を担当しますが、より低音域が広がっています。
日本人では、オーケストラ・アンサンブル金沢のオーボエ奏者・加納律子さんがこのルポフォンのCDを出しています。
音色
こちらの動画では、「サロメ」のヘッケルフォーンのパートをルポフォンで演奏しています。
活躍する曲
サミュエル・アンドレイエフが作曲した、2台ピアノとルポフォンのための「PLP」という曲があるそうです
まとめ
今日は、オーボエの同族楽器について解説しました。
今現在はほとんど使われていない楽器もいくつかありますが、イングリッシュ・ホルンやオーボエ・ダモーレはオーボエ奏者は持ち替えて演奏することがほとんどです。
それぞれリードが異なるので、オーボエ奏者は全部のリードを作らなければなりません。
(リードの苦労が2倍、3倍…)
ですが、それぞれとても重要な役割を担っている楽器でもあります。
オーボエを吹いている方は、そのうち仲間たちを演奏することがあるかもしれませんね!
また、ぜひ活躍している曲を探してみてくださいね!
それでは!
きくたまch
ブログ担当
たまご
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